Kiev2の分解と修理
8.レンジファインダー
ライカタイプのカメラのレンジファインダーは良く狂うが、Kievのレンジファインダーはめったに狂うことはない。しかし、Kievのレンジファインダーの調整は、かなり面倒である。ライカタイプのカメラでは、レンジファインダーはネジ1本はずすだけで調整できるのに、Kievでは、シャッターユニットをはずさないと、レンジファインダーの調整が出来ない。
Fig.13
Fig.14
Fig.13、Fig14はシャッターユニットをはずしたところである。この状態で初めて、レンジファインダー部分が表に現れる。
Fig.15
Fig.16
Fig.13の青矢印の2つのネジをはずすと、Fig.16の光学部品が外れる。Fig.15はFig.16をはずしたところである。Fig.16の光学部品は、左側の窓から入った光を、右側へ伝えるための光路であり、これ以上分解できない。
Fig.17
レンジファインダーの動作原理
距離ダイヤル1を回すと、回転角がギヤを介して、ギヤ2に伝わる。ギヤ2の回転がカム3を回転する。そして、アーム4を動かす。アーム4の部品は、5を支点として回転するようになっている。この上に、6のプリズムが固定されているので、結局アーム4の移動が、プリズム6を回転・移動させる。このようにして、距離を測定しているわけである。
レンジファインダーの調整
Fig17の4の部品に、プリズム6が載っている。
レンジファインダーが大きくずれた時は、この位置を少し変更すればよい。しかし、正しい位置に調整するのは大変である。縦方向の調整、微調整の方法を私は知らない。
Fig.18