M42マウント1眼レフカメラZENIT-B
M42マウントZENITの最初のバージョンの1つです。ZENIT-Bの他に露出計付きのZENIT-Eがあります。(と言うよりも、ZENIT-Eの露出計なしバージョンがZENIT-Bです。)ZENIT-B,EにはM42マウントの他にM39マウント(ゼニットマウント)のものもあるようです。(M42のものはありふれているけれど、M39は少ないと思う。)
ZENIT-Eは1965年〜1982年にかけて300万台以上製造されており,ZENIT-Bは1968年から1978年にかけて90万台弱製造されています。それにしても恐ろしい製造台数です。悪く言えば全然進歩がなかったといえますが、機能として必要最小限のものを備えており、付け加える必要性も、削除する必要性もない一眼レフの決定版ともいえると思います。
進歩というと何か立派なことのような気もしますが、その内実は、使いもしないどうでも良いような機能をごてごてつけたり、不必要なモデルチェンジをしたりして購買意欲をそそるだけだったりします。そんな資本主義のまやかしを一切跳ね除け、毅然たる態度をとっているのが、このZENIT-B,Eです。
ところで、ブレジネフが第一書記に就任したのが1964年で死去が1982年ですから、ZENIT-Eとブレジネフ時代は完全に重なっているます。そういった意味でも、ソビエトカメラの中でZENIT-E,Bこそが、輝かしい共産主義の勝利の象徴的存在なのです。
ZENIT-E,Bの標準レンズはHelios-44-2やINDUSTAR-55-2が一般的です。これら付属レンズは、KMZマークのものと「アクロマートレンズ断面」のようなBelOMOマークのもの、さらに「焼き鳥」のようなValdaiマークのものがあります。なお、ZENIT-EはKMZの他にBelOMOで作られたものもあります。
また、ZENIT-Eには輸出専用バージョンのREVUE,KALIMARと言うのと、日本向け輸出専用バージョンのMEPRO-ZENIT-Eと言うのが有ります。MEPRO-ZENIT-Eは決して珍しいというわけでは有りませんが、それほど見かけるものでも有りません。ダイエーで販売していたそうですが、あまり売れなかったようです。MEPRO-ZENIT-Eの標準レンズはMEPRO-KOMINARと言って、諏訪の光学機器メーカー日東光学製のレンズでした。 そういえば、この前、新宿の工学院大学の教授ところに遊びに行ったら、日東光学の求人案内があったなー。
説明
マウント:M42マウント
シャッター:メカニカルタイプ横走布幕フォーカルプレーンシャッター
シャッター速度:B,1/30,1/60,1/125,1/250,1/500
シャッターダイヤル:1軸回転
ファインダー:アイレベルファインダー
ピント合わせ:すりガラス面
ファインダー倍率:
ファインダー視野率:
露出計:なし
フィルム装填:蝶番による裏蓋開閉式
フィルムカウンター:順算式
シンクロ接点:X-接点(1/30で同調)
セルフタイマー:機械式、動作時間約9秒
アクセサリーシュー:取り外し可
付属レンズ:Helios-44-2(58mm F2.0)(フィルター径49mm)
サイズ:137×92×53mm(ボディーのみ)
サイズ:137×92×99mm(付属レンズ付)
質量:0.67kg(ボディーのみ)
質量:0.89kg(付属レンズ付)
カメラ番号:71077034
製造:71年
製造:KMZ(クラスノゴルスク機械工場)
付属品
中古品を入手したためオリジナルな付属品は不明。
使用説明:つくってみました。あまり役に立たないと思います。
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