Zenit-3M使用説明


(ケースの使用)
 Zenit-3Mにはもともと革のケースが付属しています。ケースは光線漏れに対してある程度効果があるので、付属ケースを使用した方が良いでしょう。もっとも、Zenit-3Mは裏蓋がカパカパする構造ではないので、光線漏れは少ないと思います。

(撮影枚数以上の撮影)
 撮影枚数以上に撮影しようとすると、巻き戻しが出来なくなる恐れがあります。撮影枚数以上に撮影しないことを強く勧めます。

(長期間使用しないとき)
 一般論として、長期間使用しない時は、フィルム巻上げ状態で保管しないことを勧めます。


1.各部の名称


1.セルフタイマーリリースボタン
2.セルフタイマーレバー
3.吊金具
4.フィルム巻上げレバー
5.シャッターボタン
6.フィルムカウンター
7.シャッタースピードダイヤル
8..シンクロ接点指定レバー
9.シンクロ接点
10.フィルム巻き戻しボタン
11.フィルム巻戻しダイヤル
12.装填フィルムメモ
13.レンズ絞り値設定リング
14.レンズ絞り込みリング
15.レンズ距離リング
16.距離目盛および被写界深度目盛
17.裏蓋開閉金具
18.三脚ねじ穴
19.ファインダー接眼部



2.フィルムの装填


2.1 裏蓋の開け方

「裏蓋開閉金具(17)」を引き上げます。


2.2 フィルムの装填

 人によりフィルム装填方法は若干異なると思いますが、私は次のようにしています。
 フィルム先端をスプールの切れ込みにこじ入れます(Fig.4)。そして、フィルムをカメラに装填します。このとき、フィルム巻き戻しダイヤル(11)を引き上げる必要があります。
 次に、「フィルム巻上げレバー(4)」を1,2回ほど動かなくなるまで巻き上げます。
 本当はこれだけで良いのですが、安全のため、シャッターを一回切って、さらに「フィルム巻上げレバー(4)」を1回巻き上げておくと良いでしょう。この時点で、Fig.5のようにフィルムがしっかり装填されていることを確認ください。



2.3 裏蓋の閉じ方

 裏蓋をはずしたのと逆の手順で裏蓋を閉じます。


2.4 フィルムカウンターセット

 フィルムを装填したときは、フィルム巻上げ後シャッターを切って、2枚程空撮影します。その後、「フィルムカウンター(6)」を0にセットします。(これを忘れると、何枚撮ったか分からなくなります。)なお、「装填フィルムメモ(12)」で装填したフィルムのメモができるようになっているが、現在とはフィルムが異なりほとんど役に立ちません。(デイライトカラー、タングステンカラー、モノクロフィルムの別、および、モノクロのときは感度がメモできるようになっている。)




3.撮影方法

 Zenit−3Mは1世代前の1眼レフのため、撮影後、ミラーは元に戻らず、ファインダーはブラックアウトしたままになります。フィルムを巻き上げるとミラーが戻ってファインダーが見えるようになります。このため、「構図の決定」「ピント合わせ」は、必ず巻き上げ状態で行います。

 Zenit−3Mには自動絞りの機能は有りません。このためシャッターを押す前に手動で絞り込む必要が有ります。


3.1 シャッター速度の設定

 シャッター速度設定はフィルム巻き上げの後に行います。
 シャッター速度の設定は「シャッタースピードダイヤル(7)」を持ち上げて回し、指定する値のところで落とします。


3.2 絞り値の設定

 絞りの値は、レンズ先端の絞りリング(13)で設定します。絞り込みリング(14)が右(絞り値の大きい方向)にいっぱい回っているとき(絞り解放状態)に絞りの値を設定します。
 ここで設定するのは絞りの値であって、これだけでは絞り込みしません。


3.3 ピント合わせ

 ピント合わせは必ず巻き上げ状態で行います。
 ファインダーは単純なすりガラスなので、ファインダーを見て、一番くっきりと見えたところが合焦です。なお、ピント合わせは絞り解放で行いますので、絞り込みリング(14)は右にいっぱい回しておきます。


3.4 絞り込み

 絞り込みリング(14)を左にいっぱい回すと絞り込みます。この操作を忘れると、絞り解放の撮影になってしまいます。



3.5 シャッターの押下

 (セルフタイマー撮影でない通常の)撮影はシャッターボタンを押下します。
 Zenit−3Mのシャッターボタンには機械式ケーブルレリーズを取り付けることができます。





3.5 セルフタイマー

 「セルフタイマーレバー(2)」を下げ、Fig.6の状態にします。撮影のときは、「セルフタイマーリリースボタン(1)」を押します。リリース後およそ10秒で撮影されます。





3.6 ストロボ撮影

 Zenit3Mにはアクセサリーシューが無いのでストロボをカメラに付けることはできません。
 シンクロコードのあるストロボを使用します。シャッター速度は1/30secに設定します。「シンクロ接点指定レバー(8)」を「X」の位置にします。




4.フィルムの巻き戻し


 フィルムを巻き戻すときは、「巻き戻しボタン(10)」を押しながら、「フィルム巻戻しダイヤル(11)」をダイヤルに書いてある矢印の方向(時計回り)に回します。回転が軽くなったら巻き戻し完了ですので、裏蓋を開けてフィルムを取り出してください。フィルムを取り出すときは、フィルム巻き戻しダイヤル(11)を引き上げます。



5.レンズ交換

 スクリューマウントですので、単に回すだけです。
 なお、交換レンズのマウントは「M39(ゼニットマウント)」です。M42とは違いますのでご注意ください。また、ライカLマウントレンズはマウントの形が同じなので取り付けできますが、フラン時バックが異なるためピントが合いません。


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