M42マウント1眼レフカメラ ZENIT-16


 Zenit-16は1973年〜77年ごろ11,114台製造されている。製造期間が長いわりには、製造数が少ない機種で、実際に市場で見かけることは少ない。

 M42マウントのZENITは、たいてい横走行布幕シャッターであるが、Zenit-16は縦走行布幕シャッターである。シャッター以外にも特徴のあるカメラであり、おそらく、Zenit-7,Zenit-Dの設計思想を受け継いでいるのだろうが、どういった理由でこのようなカメラを作ったのか、さらに、なぜ大量生産しなかったのか理解に苦しむ。一説によると、縦走行布幕シャッターは故障が多く、使いものにならなかったとのことであるが、私の持っているZenit-16は快調に動作している。(そんなに使っていないけれど。)
 このカメラは、多分、ソ連の一眼レフでは最初のプラスチックボディーである。

 なお、シャッター以外の特徴には以下のものがある。

 ・シャッターボタンが背面にある。
 ・裏蓋を開閉する時は、ファインダー覗き窓をスライドさせる。(ファインダー覗き窓が裏蓋の押さえになっている。)
 ・フィルム送りメカニズムに特徴がある。



Zenit-16の他の写真と説明はここをクリックしてください。


ZENIT-16の説明
  マウント:M42マウント
  シャッター:縦走布幕フォーカルプレーンシャッター
  シャッター速度:B,1/15〜1/1000
  シャッター速度設定:B,15,30,60,125,250,500,1000
  ファインダー:アイレベルファインダー
  ピント合わせ:マイクロプリズム、すりガラス面併用による実像合致方式
  ファインダー視野率:0.95倍程度
  露出計:TTL絞込み測光。(ファインダー内に露光オーバー・アンダー表示)
  フィルム感度:ISO16〜500(ISOではなくGOSTだとおもう)
  フィルム装填:蝶番による裏蓋開閉式
  フィルムカウンター:順算式(自動復帰機能付)
  シンクロ接点:X-接点(ホットシュー、ケーブルストロボ使用可)
  セルフタイマー:なし
  付属レンズ:HELIOS44-M(58mmF2.0)
  使用電池:ボタン電池(LR-9)3個使用 
  サイズ:140×100×60mm(ボディーのみ)
  カメラ番号:76******
  製造:76年
  製造:KMZ(クラスノゴルスク機械工場)

 M42マウントのため、絞り込み測光です。同時に被写界深度確認が出来ます。
 電池はVARTA社のLR-9を3個使っていますが、本当は水銀電池を使うのかもしれない。


付属品
  カメラケース:黒色ビニール製。内側は赤色ビロード布。
  中古品を入手したので、付属品の詳細は不明。


撮影例 このカメラに、Jupiter-9やMir-10Aをつけて撮ってみました。付属レンズはありふれていてつまらないので。


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