特殊用途カメラ ZENIT SURPRISE-MT1


左:専用バヨネットマウント             右:M42スクリューマウント




 ZENIT SURPRISE-MT1は、Zenit-19を手直しして、医療用に作られたカメラだと言われている。 しかし、その後いくつかのバージョンが現れている。手元にある2つを表にすると、

製造番号 86****** 90******
マウント 専用バヨネット M42スクリュー
フィルムサイズ ハーフ ハーフ
最高速シャッター速度 1/1000 1/500
自動絞りメカニズム あり
レンズに絞りが無いので無意味
なし
有れば良いのに
データバック あり なし
ファインダースクリーン 見難い 少し見やすい

 この他に、35mmフルサイズのものも存在するそうです。



データバックが無いものと、あるもの

最速シャッター速度も違う



以下、専用バヨネットマウントのZENIT SURPRISE-MT1の説明です。

 35mmハーフサイズの一眼レフで、絞り、ピントとも固定である。また、ファインダーは殆ど素通しに近く、ピントをつかんだり、被写界深度をみたりすることは不可能と思われる。また、ファインダーの視野率は上下方向に極端に狭く、殆ど正方形状になっている。

 顕微鏡写真など特殊目的用カメラであり、一般の撮影には向いていない。

 マウントは専用バヨネットマウントであり、レンズは専用の2つのレンズが付属している。
   INDUSTAR−50MT 50mmF7
   MIR-25MT 30mmF3.5
 これ以外に適合するレンズは存在しない。これら2つのレンズは、絞り、ピントは固定である。

 ボディーはZenit-19に良く似ていおり、おそらく、Zenit-19を流用しているものと思われる。シャッターは電気式の縦走り金属シャッターで、このためボタン電池が必要である。M42マウントの自動絞りピンを押下メカニズムがあるが、レンズに絞りがないので、まったく意味がない。

 また、データパックが付属していて、数字を写しこめるようになっている。(使った事ありません。)

説明
  マウント:専用バヨネットマウント
  シャッター:縦走金属幕フォーカルプレーンシャッター(電気シャッター)
  シャッター速度:B,1〜1/1000(シンクロ時は1/60)
  シャッター速度設定:B,1,2,4,8,15,30,60,125,250,500,1000
  ファインダー:アイレベルファインダー
  ピント合わせ:ほとんど素通しに近い
  ファインダー視野率:上下方向が極端に狭く、殆ど正方形
  露出計:ない
  フィルム装填:蝶番による裏蓋開閉式
  フィルムカウンター:順算式(自動復帰機能付)
  シンクロ接点:X-接点(1/60で同調)ケーブルストロボ使用)
  セルフタイマー:なし
  使用電池:AG13(ボタン電池−LR44と同じ物)2個使用 
  サイズ:139×105×50mm(ボディーのみ)
  カメラ番号:86******
  製造:86年
  製造:KMZ(クラスノゴルスク機械工場)



付属品
  専用の木箱に、ボディー、2つのレンズ、フィルムマガジン、ケーブルレリーズがはいっている。このほか、フィルターが10枚ほどと、その他、もう1つ何か付属品があったと思われる。


付属レンズ

  マウントは専用バヨネットマウントであり、レンズは専用の2つのレンズが付属している。
  これらのレンズは絞り、ピント共に固定である。

INDUSTAR−50MT 50mmF7  MIR-25MT 30mmF3.5



専用バヨネットマウントのZenit-MT1で撮ったものです

撮影例1 INDESTAR-50MT 50mmF7 
  10mよりも遠くにはピントは合う。近くにピントを合わせることはできない。
  周辺光量の低下はあまりない。

撮影例2 MIR-25MT 30mmF3.5
  10mよりも遠くにはピントは合う。近くにピントを合わせることはできない。
  周辺光量の低下が著しい。

撮影例3 MIR-25MT 30mmF3.5


M42マウントのZenit-MT1で撮ったものです(レンズはHelios-44M5 58mmF2)

撮影例1 米軍基地

撮影例2 桜の花

撮影例3 桜の花



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