レンジファインダーカメラKIEV-4,KIEV-4aおよびレンズJUPITER-8M
大祖国防衛戦争勝利に伴い、戦争賠償として接収したカールツアイスのコンタックス工場生産設備はキエフ市のArsenal工場に運ばれた。レンジファインダーKIEVシリーズはこの設備により1948年頃、生産が開始された。その後若干の改良を伴い、1987年まで生産されている。
ここに紹介するKIEV-4は1957年に生産がはじまり、1980年まで生産されている。その後KIEV-4はシャッターボタンのデザインの若干の変更等の小さな変更を行い1987年レンジファインダーKIEVシリーズ終了まで生産された。なお、KIEV-4は前期タイプ(1957〜1974年製造)と後期タイプ(1974〜1980年製造でType2と呼ばれる)に分けられる。前期タイプはセルフタイマーレバーが金属のみであり、後期タイプ(Type2)は黒いプラスチックが付いている。
KIEV-4aはKIEV-4から露出計を省いたもので、KIEV-4同様に前期タイプ(1958〜1974年製造)と後期タイプ(1974〜1980年製造でType2と呼ばれる)に分けられる。
レンジファインダーKIEVシリーズはコンタックスU,Vの完全なコピーであり、ピント合わせは、基本的に、上面前部にあるギア状のものを回転して行う。また1/25よりも遅いシャッターのときは「キー」という、いわゆるコンタックス鳴きがある。
KIEV-4
(写真は露出計窓を開けた状態。普通は閉じて使用する。)
説明
使用フィルム:35mm
マウント:コンタックスマウント
シャッター:縦走鎧戸メタルフォーカルプレーンシャッター、セルフタイマー付
シャッター速度:B,1/2,1/5,1/10,1/20,1/50,1/125,1/250,1/500,1/1250
ファインダー:1眼式2重像合致距離計連動(距離計基線長はおよそ90mm)
露出計:定点合わせ式セレン単独露出計内臓
フィルム装填:裏蓋底蓋一体着脱式
フィルムカウンター:順算式(最初は手動で設定)
シンクロ接点:X-接点
付属レンズ:JUPITER-8M(50mm F2.0) (フィルター径40.5mm)
サイズ:150×89×45mm(W,H,D) (レンズをつけるとD:69mm)
質量:630g(ボディーのみ) 760g(レンズ付)
カメラ番号の頭2文字:71
製造:Arsenal
露出計はセレンメーターのため経年劣化しているものが多いが、ここに紹介するものは正しく動作している。
KIEV-4a Type2 レンズはJupiter-12 35mmF2.8です
説明
使用フィルム:35mm
マウント:コンタックスマウント
シャッター:縦走鎧戸メタルフォーカルプレーンシャッター、セルフタイマー付
シャッター速度:B,1/2,1/5,1/10,1/20,1/50,1/125,1/250,1/500,1/1250
ファインダー:1眼式2重像合致距離計連動(距離計基線長はおよそ90mm)
露出計:なし
フィルム装填:裏蓋底蓋一体着脱式
フィルムカウンター:順算式(最初は手動で設定)
シンクロ接点:X-接点
付属レンズ:JUPITER-8M(50mm F2.0) (フィルター径40.5mm)
サイズ:150×79×45mm(W,H,D) (レンズをつけるとD:69mm)
質量:560g(ボディーのみ) 590g(レンズ付)
カメラ番号の頭2文字:73
製造:Arsenal
(このボディーは製造番号の頭2文字が73であり、これは通常73年製造であることを意味している。しかし、Princelleの本ではType2は74年から製造されているとかかれており、矛盾している。)
付属レンズ ЮПИТЕР−8M(JUPITER-8M)
マウント:コンタックスマウント
焦点距離:50mm
最小絞り:F2.0
絞り:F2.0,2.8,4.0,5.6,8.011.0,16.0,22.0
撮影距離:0.9m〜∞
絞り羽根数:9枚
フィルター径:40.5mm
レンズ番号の頭2文字:71など
サイズ:長さ38mm×最大径45mm
質量:130g
製造:Arsenal
鎧戸メタルフォーカルプレーンシャッター。
付属品
中古品を購入したもので、オリジナルの付属品は分かりません。
元箱です。この他に革のケースがあります。
古いカメラの革ケースって臭いんですよね。私にはどうも革ケースが好きになれません。
マニュアルはカラーです。
使用説明 : Kiev-4の使用説明を作ってみました。間違えていても責任持ちません。もっとも大切な写真をいきなりロシアカメラで撮る人なんていませよね。(画像を入れると234KBあります。でも本文だけなら9KBです。)
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