感度の対応表

 GOSTとASAやDINとの対応は、フィルムによって若干異なります。この表はおおよその対応です。

ГОСТ
GOST
ХиД DIN ASA
11 280 12 14
16 400 14 20
22 550 15 28
32 800 17 40
45 1100 18 55
65 1600 20 80
90 2200 21 110
130 3200 23 160
180 4500 24 220
250 6500 26 320
350 9000 27 450
500 13000 29 650
700 18000 30 900



GOST(ГОСТ),ASA,DIN:

 いずれもフィルムの感度を表す数値です。フィルムの感度と言うのは、直感的に言うと「フィルムがある程度感光するのに必要な光の量を数値化したもの」です。
 光の量を数値化するというのは、こう言う意味です。光の量(光のエネルギー)は、物理学の世界で、それ自体を表す単位があります。でも、その数値をそのまま使うのは実用的ではないので、別の数値に変換して、使いやすくしたものです。
 ASAとDINとは数値化の仕方が異なります。このため、ASAとDINの間には次の関係式が成り立ちます。
 ASA = 10×log(ASA÷0.8)
 DIN = 0.8×10**(DIN÷10)  **は累乗の意味

 ところが、GOSTとASAは、数値化の仕方は同じです。違いは「フィルムがどの程度感光するのに必要な光の量か」という点です。(GOSTの方が感光する程度を大きく取っています。)感光剤によって、感光の特性が違うので、GOSTとASAの関係は式で表すことが出来ません。ASA100のフィルムであっても、GOSTの値は違ってきます。

 DINは1934年からドイツを中心に使われています。ASAは1947年からアメリカを中心に使われています。GOSTは1945年からソ連を中心に使われています。
 しかし、このようなややこしい状態を解決するため、ISOに統一されました。ISOとASAは同じです(呼び方が違うだけです)。ソ連では1987年以降、GOSTはISOのことです。


ХиД:
 戦前、ソ連ではХиДという感度が使われていました。
 1890年代、英国の科学者 F. Hurter, V.C. Driffieldによって発表された、H&Dという感度があるので、これのことだと思うのですが、違うかもしれない。