BelOMO

 BelOMOの正式名称は Белорусское оптико-механическое объединение(ベラルーシ光学機械合同) 。BelOMOは単一の企業ではなく光学関連企業の連合体です。

 左のマークはアクロマートレンズ断面の図で、ミンスク機械工場(MMZ)のマーク。
 中央の飛ぶ鳥を図案化したマークは、AGAT18Kのマニュアルに有ったもので、ビレイカ ゼニット 工場のマーク。Chaikaのシャッターボタンはこのマークになっている。また、BelOMO製のZenitボディーに良く見られるマークでもある。
 右のマークは、あまりなじみが無いが、これもBelOMOを構成する工場の一つ、Zavod Diaproektorのマーク。この工場は、ベラルーシの南東Rogachev市にあって、カメラ関係では、M42用のべローズ(マクロ撮影用具)をつくっていた事がある。





 上のマークは、BelOMO製のZenit付属レンズに良く見られるマークであり、シシカバブーマークと言う人もいる。(右側の矢印が無いものもある。)実際はキリル文字の『Ю』のようです。

 このマークは、ボディーと同じく、ビレイカ ゼニット 工場のマークと言う説があった。実際、ビレイカ ゼニット 工場製Zenitの多くの付属レンズ(全ての付属レンズかもしれない)は、このマークになっている。しかし、実際はベラルーシからは、はるかに離れたバルダイ山中のValdai(JupiterOptics)が使用している。JupiterOpticsはJの文字をかたどったようなマークが使われているのが、同時期に、このマークも使われているのでJupiterOpticsの工場ロゴなのかどうなのかよくわからない。
 このマークは、JupiterOptics製のレンズに、2003年現在でも使用されている。また、KMZ製レンズは、実はValdaiでOEM生産されていた可能性もあり、製造工場の詳細は複雑である。



 BelOMOの正式名称は Белорусское оптико-механическое объединение(ベラルーシ光学機械合同) 。BelOMOは単一の企業ではなく光学関連企業の連合体である。

 BelOMOに属する工場のうちカメラ関係になじみが深いのは次の2工場である。
@Минский механический завод (ミンスク機械工場)(MMZと略記される)
AВилейский завод "Зенит" (ビレイカ ゼニット 工場)

 このうち、ミンスクはベラルーシの首都である。また、ビレイカはミンスクの北西80kmにあるビリヤ川右岸のの町であり、戦争中はここにナチスの強制収容所が置かれていた。

 MMZは1957年に、GOMZおよびGOl(どちらも、現在のLOMO)の援助により、ソ連最後の光学機械の主要工場として設立され、同年5月には光学ガラスおよびSMENAの生産がはじまっている。その後、MMZではSMENAシリーズに加え、ESTAFETTA,VESNA,SHOLNIK,TCHAIKAなどを生産した。
 1970年代の初頭、KMZの援助で、ビレイカのZENIT-E生産設備が作られ、ここでZENITシリーズのカメラが製造された。
 1971年には、MMZとビレイカのZENIT工場が一緒になって、BelOMOになっている。BelOMOになってからも引き続き、ZENITシリーズや、TCHAIKAシリーズ、VILIA,SILUETなどのコンパクトカメラを製造した。また、1985年からはAutoFocusコンパクトカメラELIKONシリーズを製造している。
 KMZ製のZENITとBelOMO製のZENITは工場のマークが異なるので見分けは容易である。しかしSMENAにはマークが無いものが有り、この場合LOMO製かBelOMO製かを見分けるのは困難である。

 2000年現在、BelOMOでは、コンパクトカメラ,レンズ,プロジェクター,映画用撮影器材,ナイトビジョンなどを製造している。ハーフサイズカメラAGAT18Kや一眼レフZenitはビレイカ ゼニット 工場で現在も製造中である。

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