HOLGA 120S

 HOLGAは中国製のおもちゃカメラで、ブローニー判のレンズシャッター機である。ものすごくチープで、安物の樹脂を使っているため、すぐに故障する。おまけに、ブローニー判であるので、フィルム、現像、プリント代は高いけ、フィルム2本も撮れば、カメラ代よりも高くなってしまう。「このカメラで撮るのは数本までだよ」といわんばかりのカメラである。

 シャッター速度は1速、絞りはない、ピンとは目測(ピント固定ではない)、フィルムサイズは6×4.5(6×6も使えないこともない)、と、なんともふざけたカメラである。

 以下はHOLGA-120Sで撮影したものです。撮影した感じでは、周辺部を除いてキッチリと写っており、プリントを見ておもちゃカメラで撮ったと思う人はいないでしょう。普通の安価なコンパクトズームよりはよっぽど良く撮れています。しかし、カメラは安くても、写真1枚あたりの単価は高いので、このカメラでバシバシ撮る気はしない。



 上野公園で春間近の寒い日、紅梅の元でホームレスがゴミをあさっていた。
 最近は不況のためか、上野公園にもホームレスが多い。日本はこれだけ豊かになっているのに、なんで、ホームレスがこんなにいるのですか。この問題を解決した国家、ソ連を、人類は崩壊させてしまった。そして、相変わらず同朋に対してこのような仕打ちをして、平気な顔をしている。
 人間に必要な物は、「衣食住」と昔から決まっているのに、日本の農業は戦後ダメになった。繊維産業は1970年代にダメになった。そして今、土建業がダメになった。人間に必ずしも必要でないものが今後の産業として栄えるのでしょう。(これを産業の構造改革と呼ぶ。)そして、衣食住が満足にない人が公園にあふれかえる。同じ日本人。

 上野公園内にある清水寺には、観世音菩薩の赤旗が翻っていました。

 南無観世音菩薩、南無観世音菩薩。
 20世紀の初め、ソ連という大国が誕生し、貧困と社会的不平等の解決という点で、人々に希望を与えた。赤旗は希望の象徴だったのです。しかし、結局、ソ連を、人類は崩壊させてしまった。今、私たちに、すべての人が自分と同じように豊かになるために、いったい何が出来るのでしょう。南無観世音菩薩、南無観世音菩薩。


 平和な上野公園。入り口には電飾されたモニュメント。
 実はこのあたり、ホームレスがいっぱいいるのです。

ネガから直接スキャナーで取り込んでみたけれど、少し硬い感じになっている。
プリントした方が良いのだけれど、ブローニーのプリントは高い。

ネガから直接スキャナーで取り込む。





ニコライ堂。周辺は流れている。

  ソビエト崩壊によりロシアでは教会が復活している。でも、ソビエト崩壊により、ニコライ堂はなんだか寂れてしまった。





ニコライ堂の門扉。糸巻き型にゆがんでいる。


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