ロシアの切手


他の共和国切手


 1917年ロシア革命が成立すると、ウクライナなどの地域は独立する。しかし、これらは数年でソビエト連邦に統合される。ロシア帝国の一部だった地域が、革命の混乱期に独立したのは、ボリシェビキ(レーニンの率いる政党)等との政治抗争の産物に過ぎない。政治が安定してくれば、1つの国家に統合されてゆくのは当然のことだった。

 ところで、ゴルバチョフのペレストロイカは、ソ連をかつてない混乱に陥れた。そして、エリツィン等の策動で、ソ連を解体してしまったわけであるが、この中で、「本来ウクライナなどは独立を果たすべき」であるかのような、宣伝がなされていた。
 近代史を振り返れば、ウクライナもアルメニアもロシアと一体で、独立は、単なる政治抗争の産物に過ぎない事がわかる。


 ここでは、独立国家として一時期存在した国家などの切手を紹介する。




ウクライナの切手


西ウクライナの切手


アルメニアの切手



アゼルバイジャンの切手



グルジアの切手



ザカフカース・ソヴィエト連邦社会主義共和国(Transcaucasian Federation of the Soviet Republics)の切手

 聞きなれない国家である。アルメニア、アゼルバイジャン、グルジアの3カ国は1922年3月に統合して、ザカフカース連邦となる。1923年7月にはソビエト連邦に統合される。(ザカフカース連邦切手は1924年まで使われている。)すなわち、ザカフカース連邦とは、これら3地域がソ連に統合するための移行国家であった。


ベラルーシで準備された切手

 ベラルーシの反革命軍政権が準備したといわれている切手。使用例や、切手発行に関する公文書は無いので、偽物の可能性もある。


ツバ(トゥバ)の切手
 モンゴルの北西に位置し、現在はロシアの自治共和国である。面積は日本の1/3程度、人口30万程度である。ロシア革命後、一時独立国家だったことがある。



North Ingermanlandの切手 
 レニングラードの北西、フィンランド国境近くの狭い地域に、1920年前後に1年ほど存在した臨時政府。



Kareliaの切手
 フィンランドとの国境地域。1921年10月にロシアからの独立を宣言。Ita-Karjala(Eastern Karelia)とは異なる。

Gorskaya A.S.S.R.の切手
 チェチェン-イングーシと北オセチアが合同して作られた、ロシアソビエト共和国内の自治共和国。短期間存在。




 この他にソ連崩壊以前に、独自切手を発行しているのは、バルト3国(ラトビア・エストニア・リトアニア)がある。


切手でみる歴史のページへ