ソ連邦の勲章


6)記念記章

 これらの記章は単なる記念品という色彩のもので、特定の功労に対して与えられたものというわけではない。このため、勲章・記章に入れることは多少はばかられる物もあるが、これらのものも、最高会議幹部会によって制定されたものであり、他の勲章・記章と形式的には変わりない。


a)

レーニン生誕100年記章
制定
1969/11/5
授与数
約11000K


 この記章はレーニン生誕100年を記念して優れた労働者・軍人に授与された。裏の文字により、労働者用と軍人用がある。この記章を佩用するときは、他の勲章・記章よりも上で、金星記章や槌と鎌記章よりも下に付けることになっている。もっとも、金星記章や槌と鎌記章を持っている場合に、この記章をつけることはないと思うが。
 同じような形態のメダルでスターリン生誕100年記念もあるが、ソ連政府のものでないことは確かである。



b)戦勝勝利記念

大祖国戦争勝利20周年記念記章
1965/5/7 授与数
15000K以上
大祖国戦争勝利30周年記念記章
1974/4/25 授与数
約14000K
大祖国戦争勝利40周年記念記章
1985/4/12 授与数
約14000K

 50周年記念記章もあるがソ連のものでないことは確かである。


c)軍隊創立・民警創立記念

労農赤軍20年記章 ソビエト陸海軍30年記章 ソ連軍40年記章 ソ連軍50年記章 ソ連軍60年記章 ソ連軍70年記章 民警50年記章
1938/1/24 1948/2/22 1957/12/18 1967/12/26 1978/1/28 1988/1/28 1967/11/20
約37K 約3711K 約820K 約9527K 約10723K 約9300K 約250K


 ソ連軍80年記念記章なるものが、ソ連最高会議幹部会発行の文書つきで存在する。しかしこのときソ連はなかったので、当然、偽物である。


d)都市の記念

モスクワ800年記章
1947/9/20 授与数
1700K以上
レニングラード250年記章
1957/5/16 授与数
1430K
キエフ1500年記章
1982/5/10 授与数
900K

 都市の記念としてその都市に在住している人や関係者に授与された。都市記念の記念品を関係者に配っただけと言う感じで、功労に対する勲章とはかなり性格が異なる。